CodeIgniterのインストール方法は数種類あります。Zipファイルをダウンロードして展開するマニュアルインストールに加え、Composerを使った方法、Gitを使った方法など様々です。
Composerを使うのが便利ではありますが、Composerが使えない場合などはマニュアルインストールを行う必要があります。
また、CodeIgniterは公式サイトからzipを落としてきて展開するだけでインストールが完了するので、あえてComposerを使わないケースもあるかと思います。
以前の記事でマニュアルインストールに関しては解説しましたので、今回はgitを使ったインストール方法を紹介していきたいと思います。gitを使えばCodeIgniterの開発に参加することも可能です。
CodeIgniterをGitでインストールする手順
CodeIgniterをgitでインストールする手順は以下の通り。
- githubで公式のCodeIgniter4をフォークする(公式サイトで行う)
- フォークしたCodeIgniterのレポジトリをクローンする(自分のアカウントで行う)
- 公式のCodeIgniterレポジトリを、クローンしたレポジトリに追加する(upstreamとして)
では、順番に見ていきましょう。
事前準備
事前に準備しておきたいのは以下の2点。
- GitHubアカウント
- PCにgitをインストール
CodeIgniterのレポジトリは『GitHub』にて公開されています。GitHubのアカウントがない場合は作っておきましょう。
また、gitコマンドで操作するためPCに『git』がインストールされている必要があります。
Step1. githubで公式のCodeIgniterをフォーク
まず、CodeIgniterのレポジトリをフォークして、自分用のレポジトリを作成します。
CodeIgniter3とCodeIgniter4でURLが違います。構築したい方のレポジトリをフォークして下さい。
以下からの解説ではCodeIgniter4で進めますが、CodeIgniter3でも同様の手順で行うことができます。
CodeIgniter4をインストールする場合
CodeIgniter3をインストールする場合
CodeIgniterをフォークする方法
Step1-1. forkボタンのクリック
まずはフォークしたいCodeIgniterのGitHubページにアクセスし、右上にある『fork』ボタンを押します。
Step1-2. フォーク先のアカウントを選択
フォーク先のアカウントを選択する画面が表示されるので、適切に入力して『Create Fork』ボタンをクリック。
Owner
フォーク先のアカウント
Repository name
フォーク先で使用するレポジトリ名。任意の名前を設定可能。
※CodeIgniter4の場合、デフォルトは『CodeIgniter4』
Description
(省略可)レポジトリの説明
Copy the develop branch only
チェックを入れると『develop』ブランチのみコピーされる。※お好みで
Step1-3. フォークの完了
少し待つとフォークが完了し、自分のアカウント内にCodeIgniterをのレポジトリがフォークされます。
Step2. フォークしたCodeIgniterレポジトリをクローン
この時点でGitHubには最新のCodeIgniterがフォークされているわけですが、開発を行うためにはフォークしたCodeIgniterを自身のローカルPC内にダウンロードする必要があります。
gitの場合、クローンを行うことによってダウンロードを行います。
Step2-1. (省略可)クローン用のURLをコピー
フォークしたレポジトリの『code』ボタンからクローン用のURLをコピーします。
該当のURLが分かりさえすれば良いのですが、必要となるURLには規則性があるためこの作業は省略できます。
Step2-2. gitでクローンを実行
gitでクローンを実行します。gitを扱うためには色々なツールがありますが、ここでは『git-bash』を使用してコマンドを入力しています。
# CodeIgniter4をインストールしたいディレクトリに移動
$ cd C:/install/directory/
# クローンの実行
$ git clone {コピーしたURL}
上記でコピーを行っていない場合でも、URLは以下のような規則に当てはめて作成できます。
SSHを使用
ssh://ユーザー名@リポジトリのurl/プロジェクト名.git
HTTPSを使用
https://github.com/[ユーザー名]/[リポジトリ名].git
まとめると、クローンは作業ディレクトリに移動してから以下のコマンドを実行です(HTTP使用)。
git clone https://github.com/[ユーザー名]/[リポジトリ名].git
無事にクローンが終了すれば、作業ディレクトリにCodeIgniterがインストールされています。
Step2-3. 公式のCodeIgniterレポジトリを、クローンしたレポジトリに追加する
ローカルレポジトリとリモートレポジトリ
ローカルリポジトリは、複数のリモートリポジトリを登録できます。
公式レポジトリを追加しておくことによって、公式のCodeIgniterに更新があった際に直接コードをプルリクエストでダウンロードすることができます。
CodeIgniter公式レポジトリをupstreamとしてリモートレポジトリに追加
フォーク元であるCodeIgniterの公式レポジトリを、『upstream』としてローカルレポジトリに登録します。※レポジトリの呼び名は自由につけることができるのでupstreamでなくても良いですが、多くの場合でupstreamが使われているため従っておいた方が無難です。
# CodeIgniterのディレクトリに移動
$ cd CodeIgniter4
# 公式レポジトリをupstreamとして登録し、ローカルレポジトリと同期を行えるようにする
$ git remote add upstream https://github.com/codeigniter4/CodeIgniter4.git
リモートレポジトリを確認する
リモートレポジトリの現状をチェックしたい場合は以下のコマンドで行います。
$ git remote -v
通常であれば『origin』がリモートレポジトリとして登録されていますが、『git remote add upstream ~~』を実行した後であれば『origin』と『upstream』の両方が登録されています。
更新されたCodeIgniterを公式レポジトリからダウンロードする
CodeIgniterの公式レポジトリが更新された場合、最新バージョンをダウンロードするには以下のようにしてプルリクエストを行います。
# CodeIgniterのディレクトリに移動
$ cd C:/install/directory/CodeIgniter4
# pullリクエスト
$ git pull upstream master
フォーク後に変更があれば差分ダウンロードを行い、変更がなければ『Already up to date.』と表示されて処理が終了します。
おわりに
ここまでの作業で、CodeIgniterの最新バージョンがローカルPCにインストールされています。あとは各CodeIgniterの設定や配置などを済ませて開発を行っていきます。
CodeIgniter3とCodeIgniter4とでは設定すべきファイルや項目が違いますので、各種設定などについてこのページでは扱いません。
最後までお読み頂いてありがとうございました。
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